いったりきたり日記

最近移動も多く、ものわすれもひどいのであったこと感じたことを忘れないようになるべくまめに書きたいと思いますが、そううまくは続かないと思います。

まち大講義メモ:都市地域計画論2

都市計画の大学院。2週目に入りました。

大方潤一郎先生。

先週はドイツとイギリスの都市計画。
ほんとは先週のうちに終わらす予定だったけど、
今日はアメリカ合衆国の都市計画。

ネイティブアメリカンのところに
ヨーロッパからの植民。
本来誰のものでもなかった土地をいったん
国有地にして、その土地を
市民(国民)に払い下げていった。

昔からの農地、昔からの縄張り、
みたいなことがない、のが特徴。

問題は土地をどのように市民に渡していくか、
それには測量、土地割をして、
入札を行って市民に渡していく。
基礎をつくったのが3代目大統領トマスジェファーソンです。

土地を払い下げるので道路をつくる原資にも困らない。

チェーン、とかロッドのような器具を使って、
そのままそれを単位としながら土地を測量していった。

今でもチェーンを自作して測量を楽しむ趣味の会が
あるらしいよ。

ニューヨークうんちく。
オランダ人がつくった町。
最初はマンハッタン島のさきっぽに
城壁をつくって小さな町をつくった。
ブロードウェイは昔からの尾根沿いの街道。
戦争の危険が去ると城壁を壊して
そこにまた道をつくった。
これがウォールストリート。

基本的は町割りがやりやすかった。
ところが1920年代以降、モータリゼーションが進むと
住むところの制約がなくなるので
郊外の乱開発が問題になる。

フレデリック・ロー・オルムステッド氏。
最初のランドスケープアーキテクト。
オーガニック(もともとの自然の)地形を活かした
土地割。

パークシステム。
ー19世紀後半から20世紀初頭にかけて,
アメリカのカンザスシティミネアポリス
シカゴ,ボストン,クリーブランドなどで
展開した公園配置の理想とされる計画思想。
基本的な考えは,個々の公園は単独で散在するより,
連結して系統化されているほうが効果的というもの。

都市計画の進化。
ニューヨークにはビルの形状で特徴を出していこう、
という意思があった。
→タワー特例。

アメリカでは1900年代まで土地の登記制度がなかった!
払下げが行われたあとは個人間の取引。
自治体ではどこが誰の土地かわからない。

近隣住区論(Neighbourhood Unit)
モータリゼーションの結果の郊外一戸建て型住宅。
子供の交通事故が問題に。
歩ける距離(1キロ四方くらい)の範囲で
ひとそろいがそろった小学校区のユニットをつくる。
1ユニット5000人くらい。
ただし、5000人では商店の商圏としては不足なので、
ユニットを4つ合わせて、それぞれの端にあたる場所に
ショッピングセンターをつくる。

1970年以降のニューヨーク。
不景気、財政難で治安悪化、魅力低下のスパイラル。
人を呼び戻すために、
高層ビルに店舗設置、居住階設置で容積ボーナス。
→典型がトランプタワー。

今度は日照の問題なども出てきた。
ボーナスに頼らず、アーバンデザインできないか。
→ミッドタウンゾーニング
ゾーニングといいながら細かな規制を設けている。
例えば、5番街は1階は必ず店舗にしろ、とか
店舗にしないにしても窓が透明なフロアにしろ、とか。

とにかく活気のある街並みをつくる、ということに
シフトする。

(日本でもまだまだ誤解している人が多いので困るが)
その一環の中でやったのが
高層ビルの斜線制限をなくすなど。
*実は規制強化。

ニューヨークのトランプタワーには
1997年以降、ミスUSA、ミス・ティーンUSA、ミス・ユニバース優勝者が共同生活することになっている、ということ。
とか。

●こっからフランス。

フランスの基礎自治体=コミューン。
数千人規模と小さい。ここが専決権を持つ。
居住環境の維持のためにはいいが、
1990年代の高齢化→郊外移住の波、
グローバルなショッピングセンター進出の波。
小さい自治体が過当な誘致合戦を行った。
→広域計画の必要。
EU全体がそのような趨勢で体制が変わりつつある。

欧米の話はそんなところです。