まち大講義メモ:都市空間のマネジメント-合併自治体の公共施設の統廃合・再編のための施設別方針の提示と住民理解に関する研究
*スライド:伊賀市の住民サービス機能再編成の例
講義の参考
瀬田史彦・吉村輝彦・岡井由佳(2016)「合併自治体の公共施
再編のための施設別方針の提示と住民理解に関する研究(概要)
(都市再生研究助成事業(平成26・27年度助成分)最終報告)
『Urban Study』Vol.62(2016/06)
http://www.minto.or.jp/print/u
まち大講義メモ:都市空間のマネジメント-合併自治体の公共施設の統廃合・再編のための施設別方針の提示と住民理解に関する研究
瀬田史彦先生。
ミント機構が発行する"Urban Study"に出したものを
ご紹介します。それくらいがちょうどいいかなあ、と思いますので。
図書館とか市民ホールとか
公共施設を減らすのはなかなか大変。
以外と減ってない。
道路、トンネル、鉄橋なども減らしていかなくてはならないが
こういったほんとに基本的なインフラというのは
減らすことができない。
減らさなくてはならないが計画上「減らす」といっている
行政はほとんどない。
総務省から各自治体に、将来的に公共施設を
どうマネジメント(減らす)するのか計画をつくれ、という
号令がかかっている。
人口が2割減るなら公共施設の2割減だ、という目標設定は
各自治体でやっている。
ただし、個別の施設のことになったとたんに「それより職員の
給与を減らすのが先だ!」みたいな議論になってしまう。大変。
対象自治体、伊賀市。
大阪と名古屋の間の地方都市。通勤している人も多少いる。
工場立地が多いので財政的にはわりと大丈夫。
ただし、人口減少の懸念はもちろんある。
実際に伊賀市にいってみると廃校になった小学校では
おじいさんたちがグラウンドゴルフ。
旧市役所の支所は物置状態。
文化ホールは立派なものがたくさんありすぎる。
公共施設白書(現状と課題のみえる化)
↓
公共施設最適化方針(課題解決の方針)
↓
★公共施設最適化計画(課題解決の具体案。各論。大変。)
人口が減る分だけ床面積を減らそう。
(かがた:なんで他の自治体とか人口の現象に応じて削減目標を決めるの?
町のくらしのあるべき姿を描くのが先で、他の自治体の事例はあくまで
1つの参考にする、ということではないの?
サービスを落とさなくてはならない、という説得はいつだれがやるの?)
ちなみに公共施設の再編では神奈川県の秦野市が有名。
秦野市の志村さんという有名人をよんでアドバイスもいただいた。
もちろん住民説明会もやる。
ただ、パンドラの箱をあけるのが怖いなあ、と思ったが、
日本福祉大学の吉村さんなんかは狭くなってもいいから
魅力的な活動ができる、とかいろいろ参加させるべきだ、という
ことだった。
(かがた:住民説明会はどのように声をかけてどのような出席率なのか。
なにをもってオーソライズされたといえるのか)
→伊賀市は住民自治協議会、という組織が存在して結構有名。
市で住民自治のアイデアコンテストもやっている。
ちなみに、今は無作為抽出の市民参加をやっている自治体も多い。
謝金も出す。逆に公募はしない。
やってみると結構前向きな意見が多かった。
むしろ民間の方からは「なぜもっとはやくやれなかった」との声もあった。
一方、なかなか難しいは災害時の避難場所をどうするか、ということ。
中心に固めるには限界がある。
また交通の問題もある。
(かがた:栄村では集会所は建設から維持管理まで集落ごとに
自分たちでやるのがあたりまえだった。そういう発想はなかったのかな)